大津市の古矢ピアノ教室、古矢純子です。
今日は、当教室でピアノを始められた70代の女性、Fさんの素敵なエピソードをご紹介します。
―― 眠っていたピアノに、もう一度命を。
Fさんがピアノを始めようと思われたきっかけは、
ご自宅にずっと置いてあったアップライトピアノでした。
かつて娘さんのために買われたそのピアノをふと目にし、
「私も弾いてみたいわ」と思われたのだそうです。
そんなお母様の想いを知った娘さんが、
インターネットで一生懸命に探してくださったのが当教室でした。
「ここなら、お母さんでも優しく教えてもらえるんじゃないかな?」
そう言って娘さんが繋いでくれたご縁。
その想いに応えたいという気持ちで、レッスンが始まりました。
―― 「たどたどしくても、自分で奏でる喜び」
レッスンに通い始めて半年。
Fさんは月に一度のペースで、ゆっくりと、でも着実に歩まれています。
最初は「先生にご迷惑じゃないかしら…」と心配されていたFさんですが、
今ではこう仰ってくださいます。
「ピアノなんて全くゼロだった私が、こうして両手で音を鳴らせる。
知っている曲を、自分の指で弾いていることが本当に嬉しいんです」
楽譜を追い、鍵盤を確認し、指番号通りに動かす。
「脳がフル回転!これは最高の認知症予防ね」と笑うFさんの瞳は、
とても生き生きとしていらっしゃいます。

―― 痛みさえ忘れる、夢中の時間
以前、ばね指の手術を経験されたというFさん。
けれど、ピアノを弾いている間はそのことも忘れてしまうほど、
ただひたすらに音の世界に没頭されています。
「余計なことを考えず、ただ夢中になれる。
そんな時間を持てることが、本当に有り難いです」
その言葉を聞くたびに、
私の方こそ、Fさんの純粋な情熱に触れさせていただけることに
「有り難い」という感謝の気持ちでいっぱいになります。
―― 年齢は、音楽を楽しむための壁ではありません
当教室には、80代の生徒さんもいらっしゃいますし、以前は90代の方も通われていました。
「もう遅い」なんてことは、音楽の世界には存在しません。
実際、Fさんの演奏は最初の頃に比べると、驚くほどスムーズになってきています。
ご自身でもその上達を感じて、今は次の曲への挑戦に意欲を燃やしていらっしゃいます。
ゆっくりでいい、自分のペースでいい。
これからもFさんの「弾きたい」という想いを見守り、励まし、
共に豊かな音楽の時間を紡いでいきたいと思っています。
























