孔子は、もちろん、あの思想家の孔子です。
今から約2500年ほど前の中国に生き、釈迦、キリストと並んで世界三聖人と言われています。
「論語」を残したことでも有名ですね。
その孔子は、音楽にも造詣の深い人でした。
孔子がよく演奏したのは、瑟(しつ)という25弦の大きな琴のような楽器や 7弦の琴でした。作詞作曲もしたと言われています。
孔子が斉の国で楽を聴いたとき、三ヶ月間、肉の味がわからなくなり、
「楽が、この境地に至っていたとは想像もしていなかった!」と
驚嘆したというエピソードが残っているそうですよ。
詩に興り、礼に立ち、楽に成る。
論語に、「詩に興り、礼に立ち、楽に成る。」
(しにおこり、れいにたち、がくになる。)という言葉があります。
「詩を学んで人としての心をふるい起こし、
礼を学んで人としての行いを確立し、
音楽を学んで人間を完成させるのである。」
この言葉は、人が教養を高めるには、
どのような勉強をどんな順にするべきか教えたものと言われています。
まず、詩を学ぶべきで、孔子は息子にも、
「詩を学ばないと人と会話ができない。」と教えています。
次に、礼を学ぶべきで、
人間社会が、調和がとれた状態にするには、礼節(規範)が大切であること。
そして、最後が楽、音楽です。
なぜなら音楽は人の心をなごやかにし、情感を豊かにし、
人間性を美しくまとめるものであるからとしています。
詩と礼と音楽の三つが大切な教養である。
このように、孔子の時代から、音楽は教養として大切に扱われてきました。
時代は変わっても、音楽は人の心をなごやかにし、
情感を豊かにし、人間性を美しくまとめるものであることに変わりはありません。
そんな素敵な音楽を、ご一緒に楽しみませんか?