音楽について

「音楽を聴けば頭が良くなる」だけではないのです!

こんにちは。
大津市の親子3代で楽しめる古矢ピアノ教室講師、古矢純子です。
 
脳科学者の中野信子さんが、「脳と闇」という本を出されました。
その本を再編集された記事を読みました。
 
音楽を聴けば頭が良くなるというのは、
どこかでお聞きになったことがあるかもしれません。
 
1960年代から90年代までの約30年間、
人間に対する音楽の影響を調べ続けたブルガリアの精神科医ロザノフは、
PET(陽電子放射断層撮像法)を使い、音楽による学生の脳の働きの変化を調べました。
 
彼の出した結論は、静かなバイオリンのメロディーは聴いている人をリラックスさせ、
その能力を向上させる、というものでした。
 
知的能力についても、音楽なしの状態と比べて5割程度上昇するという結論でした。
音楽を聴けば頭が良くなると言えるわけですね。
 
 

 
それだけでなく、音楽は人を幸せにします。
音楽と感情との関連は、はるか以前から知られてきてはいたものの、
なぜそうなるのかはわからなかったそうです。
 
アメリカの音楽生理学者ブラッドは、音楽は大脳辺縁系に大きな影響を及ぼし、
美しい音楽は、幸福感に関わる脳の中枢、いわゆる報酬系を活性化すると報告しました。
 
彼の論文によりますと、
脳から分泌されるオピオイドは、鎮静作用と抑うつ効果を持ち、
さらにドーパミン分泌を促進し、幸福感をもたらすというのです。
 
つまり音楽は、単なる空気の振動でも、時間が余った時にやるつまらない暇つぶしでもないのです。
 
音楽は間違いなく脳を動かし、心を癒し、
人間に幸福感を与えるものであると証明されたのです。
 

 
人類の歴史を繙いていくと、
かなり昔の考古学的資料の中からも、楽器として用いられていたとみられる出土品が見つかります。
人類の歴史は、音楽と共にあったのですね。
 
音楽は思考や感情に影響を与えます。
勇ましい曲を聴けば、感情だけでなく思考もより前向きで活動的・建設的になり、やる気が出るといわれます。
 
さらに、言葉にも変化がありました。
元気な曲を聴くと、前向きで肯定的な言葉が多くなったそうです。
 
音楽は、副作用のない薬のようなものです。
知らず知らずのうちに追い詰められ、
誰にも助けを求められないうちに命を手放さざるを得なくなるまでになって沈んでいく人にも、
特別な処方箋がなくとも届けることができると中野信子さんはおっしゃいます。
 
これが不要不急のものでしょうか? 
コロナ禍の頃、音楽活動は不要不急のものと見なされ、
多くの活動が制限されましたよね。
 
音楽は、どんな時も人に寄り添い、力を与えてくれるものです。
苦しい時こそ、必要なものと思います。
 
あらためて、これからもずっと音楽を楽しんでいきたいと思いました。
 

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