日本で、音楽教室といえば、「ヤマハ」や「カワイ」の音楽教室を思い浮かべる方が多いでしょう。
大手音楽教室の幼児さんのためのレッスンは、グループレッスンが多いです。
例えば、ヤマハ音楽教室と書いてあっても、ヤマハが直接運営している音楽教室ではなく、ヤマハの特約店である楽器店が運営している音楽教室がほとんどです。講師はヤマハの資格を持ち、認定された講師が担当します。そして、それらの楽器店では、ヤマハ音楽教室のレッスン以外に、楽器店独自のレッスンも行われています。私も、20年以上、ヤマハ特約店の楽器店のピアノ個人レッスンを担当致しました。
小さなお子様が、ヤマハ特約店の楽器店でのレッスンを受けておられるなら、グループでレッスンでしたらヤマハ音楽教室のレッスン、個人レッスンを受けているなら楽器店独自のレッスンであることが多いと思われます。しかし、現状では、楽器店ではヤマハのグループレッスンに通われている方がほとんどではないでしょうか。
グループレッスンのメリット、デメリット
グループレッスンは、長年培ってこられた独自のノウハウで、それぞれの年齢に応じた内容を子供さんが楽しみつつ、無理なく音楽の基礎を学ぶためのカリキュラムが組まれています。クラスでの合奏やゲームなどもできて、親しみやすい内容になっています。
一方、カリキュラムがきっちり決まっていて、毎年、進級していけるようにレッスンも進んでいきます。そのために、ついていきにくいお子様も出てくる可能性もあります。
また、多くの音楽教室は、エレクトーンを使ってのグループレッスンになりますので、ピアノの演奏のための手のフォーム、タッチや手首や腕の使い方などはあまり丁寧に指導しにくいこともあります。
個人ピアノ教室のメリット、デメリット
個人のピアノ教室では、カリキュラムの内容や進むスピードは自由度が高くなります。ヤマハ音楽教室では、ヤマハ独自のカリキュラムでシステムもきっちりしていますが、その点、個人ピアノ教室では、全て、講師に委ねられます。
また、進級するたびに、担当講師が変わるかもしれない大手の音楽教室とは違い、ずっと個人ピアノ教室ではずっと変わりません。お子様が長くピアノを続けられますと、幼稚園から大学生までずっと同じ先生からピアノを習うこともあります。
ご家族以外に、お子様が同じ大人(ピアノ講師)と、これだけ長い年数に渡って1対1で話す機会をもつことは、他にはないかもしれません。 その分、お子様がそのピアノ講師から受ける影響は少なくないと言えます。
そのため、個人ピアノ教室では、先生と合う、合わないも大切な要素となってきます。
性格的な相性もありますし、先生の音楽に対する考え方、教室運営方法などもよく見られたうえで、しっかりご検討頂きたいと思います。